南極地域の環境の保護に関する法律施行規則

2016年9月1日更新分

 

南極地域の環境の保護に関する法律 (平成九年法律第六十一号)及び南極地域の環境の保護に関する法律施行令 (平成九年政令第二百四十四号)の規定に基づき、南極地域の環境の保護に関する法律施行規則を次のように定める。

変更後


 別表1

(略)別表第一 (南極環境構成要素並びにその観測又は測定の対象及び方法) (第五条及び第十五条関係)
南極環境構成要素 観測又は測定の対象 観測又は測定の方法
南極地域の大気 イ いおう酸化物の排出濃度及び排出量
ロ ばいじんの排出濃度
ハ 窒素酸化物の排出濃度
ニ 燃料の種類別の使用量
ホ 焼却した廃棄物の種類及び量
イ 排出口におけるいおう酸化物の濃度及び排出ガス量の測定
ロ 燃料使用量及び燃料中のいおう含有率に基づくいおう酸化物の排出量の算出
ハ 排出口におけるばいじん又は窒素酸化物の濃度の測定
ニ 積雪表層の採取と分析
ホ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の気象 イ 気温
ロ 風向及び風速
ハ 積雪深
イ 測器を用いた観測
ロ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の水 イ 水質汚濁防止法施行令(昭和四十六年政令第百八十八号)第二条に掲げる物質(あらかじめ環境大臣が指定するものに限る。)の量又は濃度
ロ 水質汚濁防止法施行令第三条に掲げる項目(あらかじめ環境大臣が指定するものに限る。)
ハ 排出水の総量
イ 排出水の採取及び分析
ロ 排出水域における試料の採取及び分析
ハ 測器を用いた計測
ニ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の雪氷 イ 雪氷の表層の状態 イ 写真撮影による観測
ロ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の土壌 イ 地表の土壌又は岩石の状態 イ 写真撮影による観測
ロ 試料の採取及び分析
ハ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の岩石
南極地域の地形 イ 地形の変化 イ 現地測量又は計測
ロ 写真撮影による観測
ハ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の地質
南極地域に生息又は生育する動植物 イ 動植物の個体群又は群集若しくは群落の生息状態又は生育状態
ロ 動植物の群集又は群落の構成
イ 目視による構成種及び個体数の調査
ロ 捕獲調査
ハ 植生調査
ニ 写真撮影による観測
ホ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極史跡記念物 イ 南極史跡記念物の位置及び状態の変化 イ 写真撮影による観測
ロ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの
南極地域の景観 イ 人為による景観の変化 イ 写真撮影による観測
ロ 右に準ずる適当な方法で、環境大臣が指定するもの

変更後


 別表2

第六条関係

南極哺乳類(第六条関係)
科名 種名
(一)くじら目
せみくじら科 エウバラエナ・アウストラリス(異名エウバラエナ・グラシアリス又はバラエナ・グラシアリス。ミナミセミクジラ)
ながすくじら科 バラエノプテラ・ムスクルス(シロナガスクジラ)
バラエノプテラ・フィサルス(ナガスクジラ)
バラエノプテラ・ボレアリス(イワシクジラ)
バラエノプテラ・アクトロストラタ(ミンククジラ)
メガプテラ・ノヴァエアングリアエ(ザトウクジラ)
まっこうくじら科 フィセテル・マクロケファルス(異名フィセテル・カトドン。マッコウクジラ)
あかぼうくじら科 ベラルディウス・アルヌクスィイ(ミナミツチクジラ)
メソプロドン・グライイ(ミナミオオギハクジラ)
ヒュペロオドン・プラニフロンス(ミナミトックリクジラ)
まいるか科 オルキヌス・オルカ(シャチ)
グロビケファラ・メラス(ヒレナガゴンドウ)
ラゲノリュンクス・クルキゲル(ダンダラカマイルカ)
(二)食肉目
あしか科 アルクトケファルス・ガゼルラ(ナンキョクオットセイ)
アルクトケファルス・トロピカリス(アナンキョクオットセイ)
あざらし科 レプトニュコテス・ウェデルリ(ウェッデルアザラシ)
ロボドン・カルキノファグス(カニクイアザラシ)
ヒュドルルガ・レプトニュクス(ヒョウアザラシ)
オンマトフォカ・ロスィ(ロスアザラシ)
ミロウンガ・レオニナ(ミナミゾウアザラシ)
備考 
一 異名とは種の名称以外の呼称で、分類学上一部で使用されているものをいう。
二 括弧内に記載する異名以外の呼称は、和名である。

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 別表3

第七条関係

南極鳥類(第七条関係)
科名 種名
(一)みずなぎどり目
あほうどり科 ディオメデア・エクスランス(ワタリアホウドリ)
ディオメデア・エポモフォラ(シロアホウドリ)
ディオメデア・メラノフリス(マユグロアホウドリ)
ディオメデア・クリソストマ(ハイガシラアホウドリ)
フォエベトリア・フスカ(ススイロアホウドリ)
フォエベトリア・パルペブラタ(ハイイロアホウドリ)
みずなぎどり科 マクロネクテス・ギガンテウス(オオフルマカモメ)
マクロネクテス・ハルリ(キタオオフルマカモメ)
フルマルス・グラキアロイデス(ギンフルマカモメ)
タラソイカ・アンタルクティカ(ナンキョクフルマカモメ)
ダプティオン・カペンセ(マダラフルマカモメ)
パゴドロマ・ニヴェア(ユキドリ)
プテロドロマ・レソニイ(メグロシロハラミズナギドリ)
プテロドロマ・ブレヴィロストリス(ケルゲレンミズナギドリ)
プテロドロマ・モルリス(カオジロミズナギドリ)
プテロドロマ・イネクスペクタタ(マダラシロハラミズナギドリ)
ハロバエナ・カエルレア(アオミズナギドリ)
パキュプティラ・デソラタ(ナンキョククジラドリ)
パキュプティラ・ベルケリ(ハシボソクジラドリ)
プロケルラリア・アエクイノクティアリス(ノドジロクロミズナギドリ)
プロケルラリア・キネレア(オオハイイロミズナギドリ)
プフィヌス・グリセウス(ハイイロミズナギドリ)
うみつばめ科 オケアニテス・オケアニクス(アシナガウミツバメ)
オケアニテス・ネレイス(異名ガルロディア・ネレイス。ヒメアシナガウミツバメ)
フレゲタ・トロピカ(クロハラウミツバメ)
もぐりうみつばめ科 ペレカノイデス・ゲオルギクス(ミナミモグリウミツバメ)
(二)ペンギン目
ペンギン科 アプテノデュテス・パタゴニクス(オウサマペンギン)
アプテノデュテス・フォルステリ(コウテイペンギン)
ピュゴスケリス・パプア(ジェンツーペンギン)
ピュゴスケリス・アデリアエ(アデリーペンギン)
ピュゴスケリス・アンタルクティカ(ヒゲペンギン)
エウデュプテス・クリソコメ(イワトビペンギン)
エウデュプテス・クリソロフス(マカロニペンギン)
(三)ペリカン目
う科 ファラクロコラクス・ブランスフィエルデンシス(シェトランドキバナウ)
ファラクロコラクス・ゲオルギアヌス(ジョージアキバナウ)
(四)ちどり目
さやはしちどり科 キオニス・アルバ(サヤハシチドリ)
とうぞくかもめ科 カタラクタ・スクア(オオトウゾクカモメ)
カタラクタ・マコルミキ(ナンキョクオオトウゾクカモメ)
かもめ科 ラルス・ドミニカヌス(ミナミオオセグロカモメ)
ステルナ・パラディサエア(キョクアジサシ)
ステルナ・ヴィタタ(ナンキョクアジサシ)
備考 
一 異名とは種の名称以外の呼称で、分類学上一部で使用されているものをいう。
二 括弧内に記載する異名以外の呼称は、和名である。

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 別表4

第八条関係

南極史跡記念物(第八条関係)
番号 名称 位置
千九百六十五年に第一回アルゼンチン内陸極点探検隊により地理学的南極点に立てられた旗竿 南緯九十度
千九百六十年に死亡した福島紳を記念して昭和基地に建てられた石塚と銘板 南緯六十九度東経三十九度三十五分
千九百三十年にダグラス・モーソンによりエンダビー・ランドのプロクラメーション島に建てられた石塚と銘板 南緯六十五度五十一分東経五十三度四十一分
千九百五十八年のソヴィエト南極探検隊による到達不能極征服を記念した銘板と共にv.i.レーニンの胸像が取り付けられている基地の建物 南緯八十二度六分四十二秒東経五十五度一分五十七秒
千九百三十一年にダグラス・モーソンによりマックロバートソン・ランドのブルース岬に建てられた石塚と銘板 南緯六十七度二十五分東経六十度四十七分
千九百三十九年にヒューバート・ウィルキンズによりプリンセス・エリザベス・ランドのヴェストフォール丘陵のウォークアバウト岩に建てられた石塚 南緯六十八度二十二分東経七十八度三十三分
千九百五十六年に死亡したイワン・カルマを記念してブロムスキー島に建てられた銘板のはめ込まれた石 南緯六十六度三十二分四秒東経九十二度五十九分五十七秒
ミールヌイ観測所から二キロメートル地点にあるミールヌイ―フォストク・ルートに置かれたそりに設置された、任務遂行中に死亡したアナトリー・シチェグロフを記念する銘板がついた金属製の記念碑 南緯六十六度三十四分四十三秒東経九十二度五十八分二十三秒
任務遂行中に死亡したソヴィエト南極探検隊のソヴィエト、チェコスロバキア、ドイツ民主共和国及びスイス市民が埋葬されているミールヌイ観測所近くのブロムスキー島にある墓地 南緯六十六度三十二分四秒東経九十三度
千九百五十六年のオアシス基地の開設を記念銘板がついた、バンガー丘陵のドブロウォルスキー基地の地磁気観測所 南緯六十六度十六分三十秒東経百度四十五分三秒
十一 千九百五十七年のボストーク基地の開設を記念する銘板がついた、地球の地磁気極への最初の横断に関わった重トラクター 南緯七十八度二十七分四十八秒東経百六度五十分六秒
十二 削除  
十三 削除  
十四 千九百十二年に英国南極探検隊のビクター・キャンベルの北方隊によりテラ・ノヴァ湾のイニクスプレッシブル島に作られた氷穴の跡 南緯七十四度五十四分東経百六十三度四十三分
十五 千九百八年にアーネスト・シャクルトンによりロス島のロイズ岬に建てられた小屋(千九百六十一年に修復されたもの) 南緯七十七度三十三分東経百六十六度十分
十六 千九百十一年にロバート・ファルコン・スコットによりロス島のエヴァンス岬に建てられた小屋(千九百六十一年に修復されたもの) 南緯七十七度三十八分東経百六十六度二十四分
十七 千九百十六年に死亡したアーネスト・シャクルトンの南極横断探検隊の隊員三名を記念してロス島のエヴァンス岬のウインド・ヴェイン丘に建てられた十字架 南緯七十七度三十八分東経百六十六度二十四分
十八 千九百二年にロバート・ファルコン・スコットによりロス島のハット岬に建てられた小屋(千九百六十四年に一部修復されたもの) 南緯七十七度五十分東経百六十六度三十七分
十九 千九百四年にジョージ・ヴァンスを記念して英国南極探検隊によりロス島のハット岬に建てられた十字架 南緯七十七度五十分東経百六十六度三十七分
二十 千九百十三年にロバート・ファルコン・スコット隊を記念して英国南極探検隊によりロス島のオブザーベーション丘に建てられた十字架 南緯七十七度五十一分東経百六十六度四十一分
二十一 千九百十一年にロバート・ファルコン・スコット隊のエドワード・ウィルソン支隊によりロス島のクロージア岬に建てられた石の小屋 南緯七十七度三十一分東経百六十九度二十二分
二十二 千八百九十九年にc.e.ボルヒグレヴィンク率いる「南十字星」探検隊によりアデア岬に建てられた小屋 南緯七十一度十八分東経百七十度十二分
二十三 アデア岬にあるニコライ・ハンソンの墓 南緯七十一度十七分東経百七十度十三分
二十四 千九百十二年にロアール・アムンセンによりクイーン・モード山脈のベティ山に建てられた石塚 南緯八十五度十一分西経百六十三度四十五分
二十五 削除  
二十六 千九百五十一年に建てられたマルグリット湾のデブナム諸島のバリー島にあるアルゼンチン基地「ヘネラル・サン・マルティン」の放棄された施設並びに十字架、旗柱及び一本石柱 南緯六十八度八分西経六十七度八分
二十七 千九百九年にj.b.シャルコー率いる第二回フランス探検隊によりペーターマン島のメガレストリス丘に建てられた銘板がついた石塚(千九百五十八年に修復されたもの) 南緯六十五度十分西経六十四度九分
二十八 千九百四年に「ル・フランセ」号で越冬したj.b.シャルコー率いる第一回フランス探検隊の隊員名を刻んだブース島のシャルコー泊地にある木柱と銘板がついた石塚 南緯六十五度三分西経六十四度一分
二十九 千九百四十二年にアルゼンチンによりメルキヨール諸島のラムダ島に建てられた灯台 南緯六十四度十八分西経六十二度五十九分
三十 千九百五十年にパラダイス泊地のチリの「ガブリエル・ゴンザレス・ヴィデラ」基地の近くに建てられた避難所 南緯六十四度四十九分西経六十二度五十一分
三十一 削除  
三十二 千九百四十七年にグリニッジ島のアルツロ・プラット基地の近くに建てられたチリの南極水路測量の基準点と示すコンクリートの一本柱 南緯六十二度二十八分西経五十九度四十分
三十三 千九百六十年に死亡したゴンサレス・パチェコを記念して名付けられたグリニッジ島のアルツロ・プラット基地の近くの避難所及び額板のついた十字架 南緯六十二度二十九分西経五十九度四十分
三十四 千九百四十七年にグリニッジ島のアルツロ・プラット基地に建てられたアルツロ・プラットの胸像 南緯六十二度五十分西経五十九度四十一分
三十五 千九百四十七年にグリニッジ島のアルツロ・プラット基地に建てられた木製の十字架と処女カルメンの像 南緯六十二度二十九分西経五十九度四十分
三十六 千八百七十四年にエドアルト・ダルマンによりキング・ジョージ島のポッター入江に建てられた金属製の銘板の複製 南緯六十二度十四分西経五十八度三十九分
三十七 千九百四十八年にベルナルド・オヒギンス基地の前に建てられたベルナルド・オヒギンス総司令官の胸像、同年二月十八日にチリ共和国ガブリエル・ゴンザレス・ヒデラ大統領により開設された旧ベルナルド・オヒギンス南極基地、千九百五十七年八月十二日に南極大陸で死亡したオスカー・イノストローザ・コントレラス中尉及びセルジオ・ポンス・テレアルバ中尉を追悼した銘板及びベルナルド・オヒギンス基地の周辺にあるバージン・デル・カルメン洞窟 南緯六十三度十九分西経五十七度五十四分
三十八 千九百二年にオットー・ノルデンショルド率いるスウェーデン南極探検隊の本隊によりスノーヒル島に建てられた小屋 南緯六十四度二十二分西経五十六度五十九分
三十九 千九百三年にスウェーデン南極探検隊によりホープ湾に建てられた石の小屋 南緯六十三度二十四分西経五十六度五十九分
四十 千九百五十五年にアルゼンチンにより建てられた「エスペランサ」基地にあるサン・マルティンの胸像、処女ルーファンの像のある小洞窟及び旗柱並びにこの地域で死亡したアルゼンチン探検隊員を記念する石碑のある墓地 南緯六十三度二十四分西経五十六度五十九分
四十一 千九百三年にc.a.ラルセンによりポーレット島に建てられた石の小屋、石塚及び探検隊員の墓 南緯六十三度三十四分西経五十五度四十五分
四十二 サウス・オークニー諸島のローリー島のスコシア湾内の地域にある千九百三年にw.s.ブルース率いるスコットランド探検隊により建てられた石の小屋、千九百五年に建てられたアルゼンチンの気象及び磁気観測所並びに千九百三年から十二個の墓のある墓地 南緯六十度四十六分西経四十四度四十分
四十三 千九百五十五年にフィルヒナー棚氷のピエドラブエナ湾のアルゼンチン基地の北東千三百メートルの地点に建てられ、千九百七十九年にコンフィン海岸にあるアルゼンチン基地に