東京都における判例

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  •  各帰化許可処分の義務付け等請求控訴事件(東京高判平成27年07月16日)
    裁判所名:
    事件番号:平成27(行コ)93
    大韓民国の国籍を有する母子がした各帰化申請に対する不許可処分の各取消請求につき,法務大臣は,国籍法所定の帰化の条件を備える外国人についても,なお,その帰化を許可するか否かにつき,国際情勢,外交関係その他の政治的な事項をも考慮して自由にこれを決することができる広範な裁量を有しているとした上,母につき,国籍法5条1項各号の条件を備えるとしても,法務大臣が,様々な事情を考慮して,今しばらくその生活状況を観察する必要があると判断することは,裁量権の範囲を逸脱し又は濫用した違法があるということはできないとし,子については,母に対して帰化が許可されない以上,国籍法5条1項2号,8条1号所定の条件を欠くとして,上記各請求をいずれも棄却した事例
  •  課徴金納付命令取消請求控訴事件(東京高判平成27年07月10日)
    裁判所名:
    事件番号:平成27(行コ)51
    同一人が,特定の銘柄の株式につき,一定期間に,繰り返し,自己の売り注文と買い注文とを同時刻に約定させる取引を行ったことが,金融商品取引法159条1項1号で禁止される仮装取引に当たるとしてした課徴金納付命令につき,同一人が,特定の銘柄の株式につき,自己の売り注文と買い注文とを同時刻に約定させる取引をした場合,この取引は金融商品取引法159条1項1号の「権利の移転を目的としない仮装の有価証券の売買」(仮装売買)に当たり,また,取引の回数,市場占有率,出来高,当該仮装売買にはいわゆる現物クロス取引が多く含まれていたこと等の諸点に照らし,同号の「取引が繁盛に行われていると他人に誤解させる等その取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的」を有していたものということができるとして,上記課徴金納付命令を適法であるとした事例
  •  供託金払渡認可義務付等請求控訴事件(東京高判平成27年06月17日)
    裁判所名:
    事件番号:平成27(行コ)76
    宅地建物取引業の免許を受けて宅地建物取引業を営んでいた者が,宅地建物取引業法25条1項に基づき供託した営業保証金について,同保証金につき同法27条1項の権利を有する者に対して6月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告しなかった場合において,同保証金の取戻事由が生じてから15年余り後に取戻請求がされるまでの間,上記権利を有する者からの上記申出がなかったという事情の下では,同保証金の取戻請求権の消滅時効は,上記取戻事由が生じた後,上記公告で定め得る最低限の期間である6月を経過した日の翌日から進行する。
  •  東京高判平成27年06月11日
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)360
    公害紛争処理法26条1項の「公害」とは環境基本法2条3項に規定する「公害」をいうところ,同法は,「公害」とは別に,地球全体の温暖化の進行に係る環境の保全に関する施策等については,同条2項に規定する「地球環境保全」に関する事項として位置付けているものと解されるから,公害等調整委員会が,我が国に住所を有する個人等及びツバルに住所を有する個人らが公害紛争処理法26条1項の規定に基づいてした電力会社を被申請人とする二酸化炭素の排出量の削減を求める調停の申請について,同項所定の「公害に係る被害について,損害賠償に関する紛争その他の民事上の紛争が生じた場合」に当たらない不適法なものであり,かつ,その欠陥は補正することはできないとしてこれらを却下する旨の決定をしたことは適法である。
  •  除去命令処分取消等請求控訴事件(東京高判平成27年06月10日)
    裁判所名:
    事件番号:平成27(行コ)50
    1 消防法5条の3第1項に基づき,雑居ビルの5階通路部分に設置された木製本棚2台及び同本棚に収納された書籍等並びに7階塔屋部分に設置されたスチール製ロッカー2台のうちの1台及び同ロッカー2台に収納されていた冊子等の設置物を除去することを命じた処分の取消請求につき,上記ロッカー2台に収納されていた冊子等は,消防法5条の3第1項の「火災の予防に危険である」物件にも,「消火,避難その他消防の活動に支障になる」物件にも当たらず,また,上記ロッカー1台は,同項の「消火,避難その他消防の活動に支障になる」物件に当たらないから,上記処分のうち,上記ロッカー1台及び上記ロッカー2台に収納されていた冊子等の設置物を除去することを命じた部分は,消防法5条の3第1項の要件を欠くとして,上記請求を一部認容した事例2 消防法5条の3第1項に基づき,雑居ビルの5階通路部分に設置された木製本棚2台及び同本棚に収納された書籍等並びに7階塔屋部分に設置されたスチール製ロッカー2台のうちの1台及び同ロッカー2台に収納されていた冊子等の設置物を除去することを命じた処分が違法であり,上記処分が発せられたことを公示する標識によって,その信用が毀損されたとして,都に対してされた国家賠償請求につき,上記標識の貼付は,上記冊子等の除去を求める部分に限って国家賠償法上も違法であり,処分行政庁に過失があるが,上記標識のうち,適法な処分に係る公示はいずれにせよ行われるを得ないことからすれば,上記標識に,違法な処分に関する公示が含まれているからといって,適法な処分のみが公示された場合と比較して社会的評価が低下したとは認められず,損害賠償をもって慰謝しなければならないほどの損害が生じたとは認められないとして,上記請求を棄却した事例
  •  懲戒処分取消等請求控訴事件(東京高判平成27年05月28日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)177
  •  法人税更正処分等取消請求控訴事件(東京高判平成27年05月13日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)347
    自動車の製造及び販売を主たる事業とする内国法人である原告が,その間接子会社である外国法人であり,ブラジル連邦共和国アマゾナス州に設置されたマナウス自由貿易地域(マナウスフリーゾーン)で自動二輪車の製造及び販売事業を行っている国外関連者との間で,自動二輪車の部品等の販売及び技術支援の役務提供を内容とする国外関連取引を行ったことにより支払を受けた対価の額につき,租税特別措置法(平成18年法律第10号による改正前のもの)66条の4第2項1号ニ及び2号ロ,租税特別措置法施行令(平成16年政令第105号による改正前のもの)39条の12第8項に定める方法の一つである残余利益分割法を適用して独立企業間価格の算定をするに当たり,処分行政庁が,マナウスフリーゾーンで事業活動を行うことによる税制上の利益であるマナウス税恩典利益を享受している上記国外関連者の比較対象法人として,マナウスフリーゾーン外で事業活動を行いマナウス税恩典利益を享受していないブラジル法人を選定し,かつ,マナウス税恩典利益の享受の有無について何らの差異調整も行わなかったことは,検証対象法人との市場の類似性を欠き比較可能性を有しない法人を比較対象法人として選定して検証対象法人の基本的利益を算定したものであり,違法である。
  •  東京高判平成27年04月30日
    裁判所名:
    事件番号:平成27(行コ)14
    都市再開発法87条1項所定の権利変換期日において土地の共有持分を取得した市街地再開発組合の参加組合員が,地方税法73条の2第1項の「不動産の取得者」に当たるとしてした不動産取得税賦課処分につき,当初の参加組合員は,都市再開発法87条1項所定の権利変換期日において当該土地の共有持分を原始取得したものと解するのが相当であり,その後の権利変換計画の変更の認可により参加組合員としての地位を失い,新たな参加組合員が変更後の権利変換計画の定めるところによって権利変換期日において当該土地の共有持分を原始取得したことにより,所有権の得喪に関する法律効果の側面からみると,権利変換期日において当該土地の共有持分を取得していなかったとの評価を受けるものの,経過的事実に則してみると,権利変換期日から権利変換計画の変更の認可がされるまでの間,当該土地の共有持分を保有していたという事実関係があったことが明らかであるから,当初の参加組合組合員は地方税法73条の2第1項の「不動産の取得者」に当たるとして,上記不動産取得税賦課処分を適法であるとした事例
  •  各贈与税決定処分取消等請求控訴事件(東京高判平成27年04月22日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)457
    1 同族会社に該当する会社に対してされた時価より著しく低い価額の対価での財産の譲渡により譲渡を受けた当該会社の資産の価額が増加した場合には,当該会社の株主又は社員は,相続税法9条に規定する「対価を支払わないで,又は著しく低い価額の対価で利益を受けた」といえる。2 同族会社に該当する会社である株式会社及び合名会社に対して取引相場のない有限会社の持分がそれぞれ譲渡された場合における当該持分の価額については,判示の事情の下においては,財産評価基本通達(昭和39年4月25日付け直資56・直審(資)17(例規)国税庁長官通達。ただし,平成18年10月27日付け課評2-27・課資2-8・課審6-10による改正前のもの)189-3に定める方式によって評価することとするのが相当であり,かつ,その本文に定める方式によって評価する際に同通達185のただし書による評価減を行うことはできず,ほかに同通達の定める評価方式以外の評価方式によるべき特段の事情があるということはできない。
  •  遺族厚生年金不支給処分取消請求控訴事件(東京高判平成27年04月16日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)483
    原告と国民年金及び厚生年金の被保険者であった者との養子縁組は,同人が刑務所に収容されることとなった場合に,原告が養女として面会することを主要な目的としてされたものであり,両者の交際関係を維持するための便宜的又は一時的な側面を有していたことは否めないものの,社会通念上親子であると認められる関係の設定を欲する意思をおよそ欠くものであったとはいえず,有効というべきであるとした上で,養親子間の内縁関係は,養親子間の婚姻を禁止する民法734条に抵触し,一般的に,反倫理性,反公益性が極めて大きい関係というべきであって,判示の事情の下では,養親子間の婚姻を禁止すべき公的要請よりも遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するという国民年金法及び厚生年金保険法の目的を優先させるべき特段の事情があったともいえないから,原告は,遺族年金を受けることができる遺族(婚姻の届出をしていないが,事実上婚姻関係と同様の事情にある者)に該当するとはいえないとした事例