東京高等裁判所における判例

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  •  公金違法支出損害賠償請求控訴事件(東京高判平成25年05月30日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)184
    合併前の町が適正価格を上回る額で浄水場用地の売買契約を締結し,代金を支出したことは違法であるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,合併前の町長であった者個人に損害賠償の請求をすることを合併後の市長に対して求める請求に係る訴訟の係属中にされた,同法96条1項10号に基づく前記請求に係る損害賠償請求権を放棄する旨の議決につき,売買における代金額が高額に過ぎる結果に至った経緯について,合併前の町長にとって酌むべき事情も認められるから,同人の帰責性の程度は相応の程度にとどまっていると評価すべきであり,これを前提に,前記議決の趣旨及び経緯について検討すると,浄水場用地の取得は,町の水道事業に係る公益的な政策目的に沿って町の執行機関である町長が行うべき本来の責務として行う職務の遂行であるといえるし,売買の代金額は町議会の議決を得た用地購入費の予算の枠を下回るものであったところ,このような職務の遂行の過程における行為に関し,損害賠償請求権が行使されることにより直ちに多額の損害賠償責任の徴求がされ,執行機関が著しく重い個人責任の負担を負うことになった場合には,以後,執行機関においては,職務の遂行に伴い個人の資力を超える高額の賠償の負担を負う危険を避けようとして,長期的な観点から一定の政策目的に沿ったそのような危険を伴う職務の遂行に萎縮的な影響が及ぶなどの状況が生ずるおそれもあり,賠償責任につき一定の酌むべき事情が存するのであれば,その限りにおいて議会の議決を経て全部又は一部の免責がされることは,そのような状況を回避することに資する面もあるのであって,以上を総合すると,前記議決は,合併前の町長の賠償責任を何ら合理的な理由もなく免れさせることを企図したものでないということができるから,前記議決は,議会の裁量権の逸脱又はその濫用に当たるものとは認められないとして有効であるとされた事例
  •  所得税更正処分取消請求控訴事件(東京高判平成25年05月29日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)421
    シンガポール共和国において設立された外国法人の株式を保有する者に対し,前記法人が租税特別措置法(平成17年法律第21号による改正前又は平成18年法律第10号による改正前。以下同じ)40条の4第1項の特定外国子会社等に当たるとして,前記法人の課税対象留保金額を前記保有者の総収入金額の額に算入してされた,所得税の更正処分のうち確定申告額を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定処分につき,同項の適用除外の要件を定める同条4項にいう「主たる事業を行うと認められる事業所,店舗,工場その他の固定施設を有している」といえるためには,当該特定外国子会社等が,主たる事業の業種や形態に応じた規模の固定施設を賃借権等の正当な権原に基づき使用していれば足り,固定施設を自ら所有している必要はなく,また,同項にいう「その事業の管理,支配及び運営を自ら行っている」といえるためには,前提として,事業を行うために必要な常勤役員及び従業員が存在していることが必要であり,かつ,特定外国子会社等の株主総会及び取締役会の開催,役員としての職務執行,会計帳簿の作成及び保管等が行われている場所等を総合的に勘案し,特定外国子会社等の業務執行に関する意思決定及びその決定に基づく具体的な業務の執行が親会社等から独立して行われていると認められるか否かについて判断することが必要であるとした上,前記法人は同項の要件を全て満たさないとはいえないから,その課税対象留保金額は前記保有者の雑所得の金額に算入されないとして,前記各処分をいずれも違法とした事例
  •  東京高判平成25年05月28日
    裁判所名:
    事件番号:平成24(う)946
    3名に対する強盗殺人及び死体遺棄の事案において,強盗殺人の計画を知りつつ共犯者らの依頼により報酬を得て死体を運搬することを引き受け,これを実行した被告人について,被告人が,報酬が強盗殺人の犯行により得た現金の中から支払われる可能性が相当程度あることを認識しており,屈強な被害者を殺害するために睡眠導入剤の使用を勧めてこれを提供したなどの事実があっても,被告人は依頼どおりの行動に終始したという共謀を否定する方向の事情(判文参照)を考慮すると,被告人が強盗殺人まで自己の犯罪として犯したといえる程度にその遂行に重要な役割を果たしたとはいえず,各強盗殺人の共謀共同正犯の成立は認められない。
  •  損害賠償等請求控訴事件(東京高判平成25年05月21日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)42
    マンションの建替えに参加しない旨回答した又は参加しない旨回答したとみなされた区分所有者は,マンション建替組合の設立を認可する旨の処分がされると,マンション建替組合から区分所有権の売渡請求を受け得る立場,すなわち,区分所有権を失い得る立場になるのであるから,前記処分の「無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者」に該当するとした事例
  •  審決取消請求事件(東京高判平成25年05月17日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行ケ)15
    1 更生会社の管財人に対する納付命令において納付を命じられた課徴金に係る債権は,同課徴金に係る私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成17年法律第35号)による改正前)に違反する行為が更生手続開始前にされているから,更生債権に該当するとした事例2 更生会社の管財人に対する納付命令において納付を命じられた課徴金に係る債権は,会社更生法2条15項所定の「租税等の請求権」に該当するから,届出がない場合には,同法204条1項4号に基づき,更生計画認可の決定により免責される。3 更生会社の管財人に対する納付命令及び私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(平成17年法律第35号による改正前)54条の2第1項に基づく審決において納付を命じられた課徴金に係る債権が更生計画認可の決定により免責されるものであることは,同債権が自然債務としての効力を有する上,前記審決が将来において繰り返しの違反行為があったときにこれに対する課徴金につき割増し算定率を適用する根拠となるから,前記審決の取消事由たり得ない。
  •  地位確認等請求控訴事件(東京高判平成25年04月24日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(ネ)6853
  •  納付告知処分取消等請求控訴事件(東京高判平成25年04月24日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)365
    国税徴収法37条に基づき納税者である同族会社の滞納に係る国税について同社の株主に対してされた同人の所有する不動産を納付限度額とする第二次納税義務の納付告知処分につき,同条柱書にいう「その供されている事業に係る国税」とは当該同族会社の経営する事業に係る全ての国税のうち当該重要財産が当該同族会社の事業の遂行に供されていた期間に対応するものに限られ,「納税者の事業の遂行に欠くことができない重要な財産」とは仮に当該財産がなかったとした場合に納税者の事業の遂行ができなくなるか又はできないおそれがある状態になると認められる程度に前記事業の遂行に関係を有する財産をいい,「財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている場合」とは重要財産から直接又は間接に生ずる所得が納税者の所得となっている場合及び所得税法その他の法律の規定又はその規定に基づく処分により納税者の所得とされる場合をいうとした上,前記告知処分は前記各要件をいずれも満たす適法なものであるとした事例
  •  追加的併合請求控訴事件(東京高判平成25年04月22日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)27
    国内に居住地も現在地も有しない世帯員に係る保護金品の給与を受けた世帯主に対して当該保護金品相当額の返還を命ずる,生活保護法63条に基づく費用返還金額決定処分につき,国内に現在地を有しない者が,当初の居住地を離れて国外に滞在し続けるなどした結果,国内に居住地も現在地も有しないこととなった場合には,もはや生活保護法による保護の実施を受けることはできないと解すべきであるところ,同法61条の届出義務に違反して国内に居住地も現在地も有しない世帯員に係る保護金品の給与を受けた世帯主は,本来受けるべきはない保護金品の給与を保護の補足性の原則に反して受けたものであり,被保護者が「資力があるにもかかわらず」保護を受けたという同法63条の適用要件を満たすことになるから,前記処分は同法19条及び63条に違反しないとして,同処分を適法とした事例
  •  固定資産評価審査決定取消請求控訴事件(東京高判平成25年04月16日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)38
    固定資産課税台帳に登録された家屋の価格に関する審査申出を棄却した固定資産評価審査委員会の決定の取消請求につき,基準年度の再建築費評点数がその前年度における再建築費評点数を基礎として算出される場合,その前年度に至るまでの再建築費評点数の算出は各年度における固定資産評価基準に従ったものと推認するのが相当であり,そうである以上,前記家屋の平成18年度価格は,固定資産評価基準に従って決定されたものということができ,固定資産評価基準が定める評価の方法によっては再建築費を適切に算定することができない特別の事情又は固定資産評価基準が定める減点補正を超える減価を要する特別の事情の存しない限り,その適正な時価であると推認されるというべきであるが,納税者が前者の推認を覆すに足りる事情が存在することを主張立証したときは,前記家屋の平成18年度価格が固定資産評価基準に従って決定されたものということはできないとした上で,前記家屋の建築当初の再建築費評点数の算出が固定資産評価基準に従っておらず,その算出に誤りがあることの主張立証がされたとして,前記請求を一部認容した事例
  •  各退去強制令書発付処分取消等請求控訴事件(東京高判平成25年04月10日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)351
    フィリピン共和国の国籍を有する者らが,出入国管理及び難民認定法49条1項に基づく異議の申出をしたのに対し,法務大臣から権限の委任を受けた入国管理局長がした同申出に理由がない旨の各裁決は,在留特別許可を認めなかった点で違法であり,同各裁決が適法に行われたことを前提として入国管理局主任審査官がした退去強制令書の各発付処分も違法であるとしてした前記各裁決及び前記各発付処分の取消請求につき,在留特別許可をすべきか否かの判断は,法務大臣の広範な裁量に委ねられているというべきであるが,その裁量は無制約のものではなく,その判断が全く事実の基礎を欠き又は社会通念に照らして著しく妥当性を欠くことが明らかである場合には,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法となるとし,また,定住者告示(「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の規定に基づき同法別表第二の定住者の項の下欄に掲げる地位を定める件」(平成2年法務省告示第132号))は,直接的には,上陸申請の場合の原則的な許否の要件を定めるものではあるが,その内容趣旨は,在留特別許可をすべきか否かの判断においても十分に尊重されるべきものと解されるとし,さらに定住者告示6号ニにいう,日本人の配偶者で日本人の配偶者等の在留資格をもって在留するものの「扶養を受けて生活する」これらの者の未成年で未婚の実子に当たると認められるためには,国又は地方公共団体の負担する給付によることなく,日本人の配偶者が,未成年で未婚の実子の在留中に要する一切の経費について,主として支弁して負担すると認められることを要するとした上で,同者らの生活費等その在留中に要する一切の経費について,国又は地方公共団体の負担する給付によることなく,日本人の配偶者である同者らの実母が主として支弁して負担したものとは認められないなどとし,前記各裁決の判断について,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものであると認めることはできず,また,前記各裁決が適法である以上,前記各発付処分も適法というべきであるとして,前記請求をいずれも棄却した事例

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