東京高等裁判所における判例

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  •  東京高判平成25年07月19日
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)117
    不動産の信託に係る受益権を特別目的会社に譲渡した法人がその対価を現に収入した場合において,平成12年7月31日付け日本公認会計士協会「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」に基づき,専ら同法人について当該譲渡に係る収益の実現があったとしないものとする会計処理は,法人税法22条4項にいう「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に該当しない。
  •  各所得税更正処分等取消請求控訴事件(東京高判平成25年07月10日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)33
    1 適格退職年金制度の終了に伴い支払われた一時金について,前記一時金は使用者が適格退職年金契約である年金信託契約を解約し,前記年金制度が終了したことに伴い就業規則に基づく年金規定の定めに基づき分配されたものであり,同規定の定めからしても,当該年金基金の精算に伴う分配金として支払われたものと認められるのであってその支払の原因が退職にあるものとは認められないから,所得税法施行令72条2項4号にいう「退職により支払われるもの」には該当せず,したがって,所得税法(平成18年法律第10号による改正前)31条1項3号所定のみなし退職所得には該当せず,また,前記年金制度の終了に伴う年金信託契約の解約という一時的,偶発的な事由に基づき生じた所得であるから,同法34条1項所定の一時所得に該当するとした事例2 適格退職年金制度に基づく退職年金制度の終了に伴い支払われた一時金は,使用者が前記年金制度の終了に伴い前記年金信託契約を解約したことによって支払われたものであるところ,受給権者が前記年金制度の終了を争って前記一時金を受領せず,別件訴訟における和解成立後に供託されていた前記一時金の還付を受けていたとしても,当該終了及び解約の時点でこれを法律上行使することができるようになり権利実現の可能性を客観的に認識することができる状態になったものということができ,前記和解がこのような状態に変化を及ぼしたともいえないから,前記時点において収入の原因となる権利が確定したとした事例
  •  東京高判平成25年07月04日
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)71
    厚生年金保険法附則8条に基づく老齢厚生年金の受給権を取得した後も引き続き適用事業所に在職して厚生年金保険の被保険者であったために同附則11条1項に基づき前記老齢厚生年金の支給が停止されていたが,その後,適用事業所を退職して被保険者の資格を喪失したものの,「被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過したとき」には既に65歳に達し前記老齢厚生年金の受給権が消滅していた者に対し,厚生労働大臣が同法43条3項に規定する年金額の改定をせずにした前記老齢厚生年金を支給する旨の処分の取消請求につき,同項の文言からすれば,年金額の改定がされる時点である「被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過した」時点においても,改定の対象となる年金の「受給権者」であることが改定の要件となっていると解するのが相当であり,また,被保険者の資格を喪失して改定をすべき事由自体は生じたものの,被保険者の資格を喪失した日から1月を経過する時点,すなわち改定を行う時点までの間に年金の受給権が消滅した場合には,支給されるべき年金が新たに発生することはなくなっており,将来に向けて年金額の改定を行う必要性はないのであるから,同項は,このような場合については,被保険者の資格を喪失した日から改定を行う時点までの間に1か月分の年金が発生している場合も含め,一律に改定は行わないこととしたものであると解することが不合理であるとはいえないから,適用事業所から退職して被保険者の資格を喪失したが,「被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過したとき」には,既に65歳に達し前記老齢厚生年金の受給権が消滅していたという場合については,同項に規定する改定はされないものと解するべきであるとして,前記請求を棄却した事例
  •  休業補償給付不支給処分取消請求控訴事件(東京高判平成25年06月27日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)137
  •  各延滞税納付債務不存在確認等請求控訴事件(東京高判平成25年06月27日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)40
    法定申告期限内の国税納付後にされた減額更正に基づく過納金等の還付後に増額更正がされた場合において,国税通則法においては,減額更正がされると減少した税額に係る具体的納税義務は遡及的に消滅するので,所定の還付加算金を加算して過納金を還付することによる不当利得の清算関係のみが残ることになり,その後増額更正がされると増額した税額に係る具体的納税義務が新たに確定することになる上,延滞税の成立について納税者の帰責事由は要件とされていないから,同法60条1項2号に基づき,増額した税額について延滞税の納税義務が発生するとした事例
  •  保険薬局指定拒否処分取消等請求控訴事件(東京高判平成25年06月26日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)462
    健康保険法65条1項に基づく保険薬局の指定申請に対し,当該薬局は保険医療機関からの構造上の独立性を欠き,保険薬局が保険医療機関と一体的な構造とすることを禁止する保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)2条の3第1項1号に違反し,同法70条1項の保険薬局の責務に反したものであるから,同法65条3項6号の「当該申請に係る薬局が,保険薬局として著しく不適当と認められるものであるとき」に該当するとして地方厚生局長がした指定拒否処分の取消請求及び同局長に対する前記指定の義務付け請求につき,同規則2条の3第1項1号の規定は,保険薬局の保険医療機関からの独立性をその構造面及び経営面から確保することにより医薬分業を推進し,もって保険薬局が担当する療養の給付に関し健康保険事業の健全な運営を確保しようとするものであり,保険薬局の保険医療機関からの経営上の独立性を確保するためにも,保険薬局の保険医療機関からの構造上の独立性を確保しておく必要性があるとはいえるが,構造上の独立性に関する同号の規定については,医薬分業の目的達成という見地からすると,より間接的な要件といえ,経営上の独立性が十分に確保されている場合には,構造上の独立性に関する規定は緩やかに解するのが相当であるとした上で,前記薬局は,前記薬局を経営しようとする会社とは無関係の法人が経営する医療機関と敷地が同一ではあるものの,前記薬局の出入口は公道に準ずる道路等に面していると評価するのが相当であるから,前記医療機関と一体的な構造にあるということはできず,前記薬局は,前記医療機関との間で経営上の独立性が十分に確保されているから,前記指定拒否処分は,重要な事実の基礎を欠き又は社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものであり,前記地方厚生局長に付与された裁量権の範囲を逸脱し又は濫用してされた違法なものであるとして,前記各請求をいずれも認容した事例
  •  住居侵入,強盗殺人被告事件(東京高判平成25年06月20日)
    裁判所名:
    事件番号:平成23(う)773
    金品を強奪する目的で,被害者方へ侵入し,室内で寝ていた被害者の首を包丁で突き刺して殺害した被告人の犯行は,強固な殺意に基づく冷酷非情なものであるが,妻子二人を殺害して懲役20年に処せられた前科を除けば,被害者が1名であり,被害者方への侵入時には殺意があったとは確定できない本件が,死刑を選択するのが相当な事案とはいい難く,被告人の前科は無期懲役刑に準ずるような相当長期の有期懲役刑で,被告人はその刑の執行を終了しており,前科の事案が夫婦間の口論の末の殺人とそれを原因とする無理心中であって利欲目的の本件強盗殺人とは社会的にみて類似性は認められないことなどを考えると,一般情状である前科を重視して死刑を選択することには疑問があり,原判決には人の生命を奪った前科があることを過度に重視しすぎた結果,死刑の選択もやむを得ないとした誤りがある。
  •  政務調査費返還命令処分取消請求控訴事件(東京高判平成25年06月20日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)57
    区民であり区議会議員である者が区長から交付を受けた政務調査費から住民訴訟の提起及び遂行のためにした支出が違法又は不当な支出であるとしてされた政務調査費の一部の返還を命ずる処分の取消請求につき,当該返還に係る監査請求の手続において,前記区議会議員が,監査委員から説明を求められた監査対象事項について回答をしていること,前記監査結果において,区の定める使途基準に照らし,前記政務調査費を目的外に使用した理由を詳細に検討し,前記各支出が違法不当な支出であるとして,不当利得を返還する義務があると記載されていることからすれば,前記区議会議員は当該支出に係る前記処分の基礎となった事実関係及び適用法令を知ることができるものであり,前記処分を命ずる書面自体に根拠法令の記載がないことをもって,直ちに理由の提示がされていないということはできないとして,前記取消請求を棄却した事例
  •  各違法公金支出差止等請求控訴事件(東京高判平成25年05月30日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)395
    学習共用施設建設工事請負契約の締結等について村長がした専決処分が違法であるからそれに基づく支出も違法であるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,同契約の相手方に請負契約代金の返還請求等をすることを村長に対して求める請求につき,前記専決処分は,議会において議決すべき案件を議決しないことによりなされたものであり,また,議会を開会しないで流会としたのは議長であって,村長は議会の開会等について何らの権限も有しないのであるから,当該流会を利用して村長が議会の議決がない状態を作出したということはできず,前記専決処分は同法179条1項(平成24年法律第72号による改正前)の要件を満たさず違法であるとはいえないとして,前記請求を認容した原判決を取り消し,当該請求を棄却した事例
  •  所得税納税告知処分等取消請求控訴事件(東京高判平成25年05月30日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)31
    会社の従業員らに対する慰安旅行に係る経済的利益の供与につき,所得税法(平成22年法律第6号による改正前)28条1項の「給与等」とは,雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者等の指揮命令に服して提供した非独立的な労務の対価として受ける給付をいうものであると解され,その給付の形式は,金銭の支払には限られず,金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の移転又は供与であっても,それが前記のような労務の対価としてされたものであれば,前記「給与等」の支払に当たるものというべきであるところ,前記旅行は,前記会社代表者による企画立案の下,同社が主催して実施されたものであり,2泊3日の旅程で,マカオを目的地及び滞在地とし,同社代表者,前記従業員ら及び外注先の従業員等を参加者として行われたものであること,その費用の全額を同社が負担したことによれば,前記従業員らは,前記旅行に参加することにより,その使用者である同社から前記旅行に係る経済的な利益の供与を受けたものであると認めるのが相当であり,また,前記旅行は,専らレクリエーションのための観光を目的とする慰安旅行であったと認めるのが相当であるから,前記旅行に参加した前記従業員らは,その使用者である前記会社から,雇用契約に基づき同社の指揮命令に服して提供した非独立的な労務の対価として,前記旅行に係る経済的な利益の供与を受けたものであるとして,前記経済的利益の供与は,所得税法(平成22年法律第6号による改正前)28条1項に規定する「給与等」の支払に当たるとした事例

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