東京高等裁判所における判例

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  •  第二次納税義務納付告知処分取消請求控訴事件(東京高判平成26年11月26日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)288
    滞納者たる会社がその唯一の株主に対して剰余金の配当を行った場合において,その配当原資に過大売上分が含まれていた上,その配当により滞納会社の資産の大部分が株主に対して支払われたなど判示の事情の下では,配当のうち過大売上げに相当する部分は,株主に異常な利益を与え実質的にみてそれが必要かつ合理的な理由に基づくものとはいえないと評価することができ,国税徴収法(平成19年法律第6号による改正前のもの)39条にいう「第三者に利益を与える処分」に当たるとして,同条に基づき当該株主に対してされた納付告知処分が適法とされた事例
  •  法人税更正処分取消請求控訴事件(東京高判平成26年11月05日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)157
    1 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」とは,①同法132条と同様に,取引が経済的取引として不自然・不合理である場合のほか,②組織再編成に係る行為の一部が,組織再編成に係る個別規定の要件を形式的には充足し,当該行為を含む一連の組織再編成に係る税負担を減少させる効果を有するものの,当該効果を容認することが組織再編税制の趣旨・目的又は当該個別規定の趣旨・目的に反することが明らかであるものも含む。2 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「その法人の行為又は計算」とは,法人税につき更正又は決定を受ける法人の行為又は計算のほか,当該法人以外の法人であって同条各号に掲げられているものの行為又は計算も含む。3 適格合併に関する要件(法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)57条3項の規定に基づき定められた法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)112条7項5号に規定する要件)を形式的に充足する特定役員就任であっても,当該特定役員就任の具体的な態様等からすると,役員の去就という観点からみて合併の前後を通じて移転資産に対する支配が継続しているという状況があるとはいえないこと,当該特定役員就任を含む組織再編成行為全体からみても,単なる資産の売買にとどまるものと評価することが妥当なものであって,共同で事業を営むための適格合併等としての性格が極めて希薄であること,合併法人らにおいて未処理欠損金額の引継ぎが認められない可能性が相当程度あることが認識されていたことなど判示の事情の下においては,同号による税負担減少効果を容認することは,上記各条項が設けられた趣旨・目的に反することが明らかであるから,当該特定役員就任は,同法132条の2にいう「その法人の行為(中略)で,これを容認した場合には,(中略)法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に該当し,同条の規定に基づき否認することができる。
  •  損害賠償請求控訴事件(東京高判平成26年10月30日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)156
  •  東京高判平成26年10月30日
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)99
    相続財産に株式が含まれるとして相続税の申告をした相続人が,別件民事訴訟の判決において当該株式は相続財産に含まれていなかったことが確定したなどとしてした相続税に係る更正の請求に対し,税務署長がした更正をすべき理由がない旨の通知処分につき,国税通則法23条2項1号の文言及び趣旨に鑑みれば,「判決により,その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき」とは,その申告に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実と異なる事実を前提とする法律関係が判決の主文で確定されたとき又はこれと同視できるような場合をいうものと解するのが相当であるところ,前記民事訴訟の請求は不法行為による損害賠償請求及び不当利得返還請求であり,当該判決の主文はこれらの請求をいずれも棄却するというものであって,相続開始当時第三者が当該株式を有していたことその他の相続開始当時当該株式が被相続人に帰属していなかったことを意味する権利状態を判決の主文で確定したと同視できるような場合に該当しないなどとして,前記通知処分を適法とした事例
  •  各行政処分取消請求控訴事件(東京高判平成26年10月09日)
    裁判所名:
    事件番号:平成25(行コ)431
    1 厚生労働大臣の指示によりイレッサ訴訟問題検証チームが作成した同訴訟における和解勧告に係る調査報告書のうち関係者からの事情聴取に係る回答内容をまとめた聴取記録は,同事情聴取が厚生労働省において職務の執行の観点から不適正な行為があったかどうかを判定することを目的として,回答記録を公表しないことを前提として被聴取者から任意の協力を得て行われたこと,前記検証チームが前記聴取記録などに基づいて作成した調査報告書を公表していること,厚生労働省が前記行為をした関係職員に対して訓告等の措置を執っていることなど判示の事情の下では,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条6号柱書き所定の不開示情報(事務事業情報)に当たるとした事例2 厚生労働大臣の指示によりイレッサ訴訟問題検証チームが作成した同訴訟における和解勧告に係る調査報告書のうち関係者からの事情聴取に係る回答内容をまとめた聴取記録は,裁判所からの和解勧告に対して国の関係機関がいかなる検討を行っていたのか,医薬食品局の職員は学会関係者等とどのような接触をしていたのか,接触した学会関係者等は和解勧告に関してどのような意見を有していたのかなどの点に関する具体的な事実関係からなるものであること,当時,イレッサ訴訟は控訴審に係属中であり,これと同種訴訟が将来係属する可能性があることなど判示の事情の下では,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条6号柱書き及びロ所定の不開示情報(争訟事務情報)に当たるとした事例3 厚生労働大臣の指示によりイレッサ訴訟問題検証チームが作成した同訴訟における和解勧告に係る調査報告書のうち関係者からの事情聴取に係る回答内容をまとめた聴取記録は,裁判所からの和解勧告に対して国の関係機関間でどのような協議を行っていたのか,医薬食品局の職員は,局議でどのような協議を行っていたのか,接触すべき学会関係者等やその接触結果についてどのような協議を行っていたのかといった情報を含むことなど判示の事情の下では,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条5号所定の不開示情報(意思形成過程情報)に当たるとした事例4 厚生労働大臣の指示によりイレッサ訴訟問題検証チームが作成した同訴訟における和解勧告に係る調査報告書のうち関係者からの事情聴取に係る回答内容をまとめた聴取記録に記録されている氏名,役職,所属する学会名等の個人に関する情報は「ガイドブック厚生労働省」又は当該学会若しくは当該国立大学法人のホームページにより公表されていることがうかがわれるが,前記聴取記録は,イレッサ訴訟問題検証チームによる前記事情聴取の結果を記録した行政文書として開示請求されているのであり,前記個人に関する情報も,そのような属性を必然的に伴っていて,前記事情聴取の対象となったという属性を帯びていること,当該回答内容は厚生労働省において職務の執行の観点から不適正な行為があったかどうかを判定するために行われた前記事情聴取に対する応答であるなど判示の事情の下では,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条1号イ(公にされている情報)及びハ(公務員等の職務遂行情報)所定の情報に当たらないとした事例5 厚生労働大臣の指示によりイレッサ訴訟問題検証チームが作成した同訴訟における和解勧告に係る調査報告書のうち関係者からの事情聴取に係る回答内容をまとめた聴取記録中の被聴取者である学会関係者の氏名,押印,所属する学会名及び役職,過去に役員であった学会名及び当該過去の役職並びに回答内容及び訂正内容は,医学関係の学会に所属し又は所属した者が前記事情聴取の対象となったことなどに関する情報であること,同訴訟における和解勧告に対する学会等の見解等公表に先だって厚生労働省職員が関与していた問題について,同問題に関係したとされる学会等に対して弁護団や各種報道機関等から強い批判がされていたことなど判示の事情の下では,行政機関の保有する情報の公開に関する法律5条2号イ所定の不開示情報(法人等情報)に当たるとした事例
  •  保険医登録不登録処分取消等請求控訴事件(東京高判平成26年10月08日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)168
    健康保険法71条1項に基づいて歯科医師のした保険医の登録申請に対し,地方厚生局長が,通達の定める基準に則り,同医師は同条2項4号所定の「保険医(中略)として著しく不適当と認められる者であるとき」に該当するとしてした保険医の登録をしない旨の処分は,①同医師が過去に保険医の登録取消処分を2度重ねて受けていること,②そのうち2度目の登録取消処分の原因となった健康保険法に違反する行為等が,多数かつ多岐にわたっており,少なくとも重大な過失に基づいて頻繁に行われていると認められることなど判示の事情の下では,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとはいえず適法である。
  •  処分取消等請求控訴事件(東京高判平成26年09月30日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)116
    被相続人甲の相続人が乙及び丙の2人であり,被相続人甲の死亡に伴う第1次相続について遺産分割未了のまま乙が死亡し,乙の死亡に伴う第2次相続における相続人が丙のみである場合において,丙が被相続人甲の遺産全部を直接相続した旨を記載した遺産分割決定書と題する書面を添付してした当該遺産に属する不動産に係る第1次相続を原因とする所有権移転登記申請については,被相続人甲の遺産は,第1次相続の開始時において,丙及び乙に遺産共有の状態で帰属し,その後,第2次相続の開始時において,その全てが丙に帰属したというべきであり,上記遺産分割決定書によって丙が被相続人甲の遺産全部を直接相続したことを形式的に審査し得るものではないから,登記官が登記原因証明情報の提供がないとして不動産登記法25条9号に基づき上記申請を却下した決定は,適法である。
  •  東京高判平成26年09月24日
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)145
    変額個人年金保険契約について,その締結に当たっては死亡給付金の受取人が定められていたにとどまり,その支払事由である被保険者の死亡後に死亡給付金の受取人によりその支払を期間を36年とする年金の方式による旨の指定がされた場合であっても,判示の事情の下では,当該死亡給付金の請求権は,いわゆるみなし相続財産として相続税法24条1項1号(平成22年法律第6号による改正前のもの)の「定期金給付契約で当該契約に関する権利を取得した時において定期金給付事由が発生しているものに関する権利」のうち「有期定期金」で「残存期間が35年を超えるもの」に該当するものとして,その価額を評価するのが相当である。
  •  相続税更正処分等取消請求控訴事件(東京高判平成26年09月11日)
    裁判所名:
    事件番号:平成26(行コ)10
    変額個人年金保険契約に基づく死亡給付金の支払請求権は,当該保険契約の締結時において,当該死亡給付金につき,被保険者の死亡時にその全部又は一部を年金基金に充当した上,毎年1回,同死亡日を基準として定まる日に支払う旨の年金の方法によるとの特約が締結されていたなどの判示の事情の下においては,相続税法24条1項柱書にいう「定期金給付契約で当該契約に関する権利を取得した時において定期金給付事由が発生しているものに関する権利」に当たる。
  •  法人税更正処分取消等請求控訴事件(東京高判平成26年08月29日)
    裁判所名:
    事件番号:平成24(行コ)466
    自ら保有する住宅ローン債権を対象とする信託契約を締結し,その信託受益権を優先的に償還される優先受益権と優先受益権の元本が全額償還された後に元本が償還される劣後受益権の2種類の信託受益権に分割し,優先受益権を第三者に売却するとともに劣後受益権を自らが保有するという仕組みの取引につき,その保有する劣後受益権は,新たな金融資産の取得としてではなく,信託した金融資産である住宅ローン債権の残存部分として評価する必要があるが,信託契約によって保有するに至った劣後受益権は,金融商品会計に関する実務指針105項にいう「債権を取得した」という利益状況に類似しているということができるとして,同項の実質的な類推適用を認め,前記劣後受益権につき,同項と同様の会計処理を選択し,それによって収益を計上したことは,取引の経済的実態からみて合理的なものであり,法人税法上もその会計処理は正当なものとして是認されるべきであるから,これを一般に公正妥当として認められる会計基準に適合しないものとした前記法人税の更正処分及び課税期間の消費税の更正処分を違法とした事例

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