仙台地判平成27年11月19日(労働判例)

仙台地方裁判所(宮城県)

事件番号:平成26(行ウ)23

目次


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主文

1   原告の請求をいずれも棄却する。
2   訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

第1     請求

1     処分行政庁が原告に対して平成25年3月29日付けでした労働者災害補償保
険法に基づく療養補償給付を支給しない旨の処分を取り消す。

2     処分行政庁が原告に対して平成25年3月29日付けでした労働者災害補償保
険法に基づく休業補償給付を支給しない旨の処分を取り消す。

第2     事案の概要
本件は,下水道工事に従事していた原告が,事業主の業務命令によりインフルエンザの予防接種を受けたためにギランバレー症候群に罹患し,療養による休業を余儀なくされたとして,労働者災害補償保険法(平成26年法律第69号による改正前のもの。以下「労災保険法」という。)に基づく療養補償給付及び休業補償給付の請求をしたところ,川口労働基準監督署長(処分行政庁)からいずれの請求についても支給しない旨の処分(以下「本件各処分」という。)を受けたため,本件各処分の取消しを求める事案である。

1     前提事実(当事者間に争いのない事実又は後掲各証拠等により容易に認定することができる事実)
(1)   原告は,平成23年10月31日,水道敷設工事の請負業等を目的とする二水建設工業株式会社(以下「二水建設」という。)に雇用され,同日から同年12月9日までの間,二水建設が請け負った下水道工事に従事し,同社の社員寮(以下「本件社員寮」という。)で生活していた(甲C8,乙1,2,5ないし7,弁論の全趣旨)。

(2)   原告は,平成23年11月29日,二水建設の工事現場における当日の作業が終了した後,他の従業員5名とともに同社の車両で医療法人健正会須田医院(以下「須田医院」という。)に赴き,インフルエンザの予防接種(以下,原告が受けたインフルエンザの予防接種を「本件予防接種」という。)を受けた(甲A1,6,乙10,12,13,24ないし26,34,弁論の全趣旨)。


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                      裁判所名

                      裁判年

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